リハビリ治療とトレーナー活動の両輪で活躍する物理療法機器
季美の森整形外科
千葉県⼤網⽩⾥市の広⼤な敷地内に、充実したリハビリ環境を誇る季美の森整形外科。⾼齢者や術後の患者様中⼼の本館、若年層やスポーツ疾患を中⼼とした別館があり、理学療法⼠とトレーナーが協⼒しながら患者様の様々なニーズに対応しています。痛みに対するアプローチだけでなく動作改善やパフォーマンス向上に対し、充実したリハビリテーションの提供に取り組んでいます。
貴施設が地域で担う役割や、施設のコンセプトについてお聞かせいただけますか?
当院は外来クリニックとして、主に周辺地域にお住まいの⽅々で⽇常⽣活を送ることが困難になった⽅の治療とリハビリを中⼼に⾏っています。2018年に増設した別館ではスポーツ選⼿やアマチュアアスリートなど活動性の⾼い⽅を診ています。痛みで思うように身体を動かせない、いつもできていた動きができないという症状に対して、専⾨家の観点から痛みの原因追求に重きを置いて根本から改善することを⽬指しています。
別館ではスポーツ選⼿やアマチュアアスリートを診られているとのことですが、スポーツに特化した施設をつくった理由をお聞かせください。
当院をはじめ、医療・介護・福祉施設を運営している医療法⼈社団鎮誠会では、以前から外部でのトレーナー活動にも⼒を⼊れていて、その活躍の場を広げ、悩める選⼿たちの⼒になるために新たに別館を設けました。⼀番のこだわりは、運動中の動きを再現できる⼤きなリハビリテーションルームです。実際に屋内でもボールを投げたり、蹴ったりできる広さが⾃慢です。屋外には陸上競技⽤のタータンを敷設して、短距離のダッシュができるようになっています。屋内に設置したティーネットは、野球やサッカーだけでなくゴルフでも使⽤しています。当院のある千葉県は、プロも含めてゴルファーの数が多く、ゴルフに起因した怪我を抱える患者様も多いからです。また、身体を動かしやすくする設備だけでなく、それらの動きを計測してリハビリの評価を⾏う機器の充実も図っています。
どのような患者様が多くいらっしゃいますか?
別館ではスポーツ選⼿を中⼼に診ていますが、全体的には30〜40歳くらいのいわゆる働き盛りといわれる活動的な世代の⽅が多くいらっしゃいます。本館の⽅では、逆に活動性の低いご⾼齢者や強い痛みがある⽅を診ています。また、治療後に疼痛を訴えてうまく動けないという⽅のリハビリを本館で重点的に⾏い、痛みが少なくなってきた⽅の活動性を上げて⽣活の質を向上させるお⼿伝いを別館で⾏っています。それぞれ明確に分けるのは難しいですが、概ねそのような役割分担で治療とリハビリを⾏っています。
貴施設のように⼀ヶ所でさまざまな症状に対応できる施設は少ないと思いますがいかがでしょうか?
同じ敷地内に回復期の病院があり、⽇常⽣活を送れなくなった⽅がそこで治療をして、回復してきたらこちらに来てリハビリを⾏うという流れもできつつあります。双⽅で該当する患者様がいれば敷地内でスムーズに移⾏できる点は、患者様にとってもメリットだと思います。当院は地域密着を理念に掲げており、地元の⽅が「ここに来たら痛みに対する悩みのほとんどが解決できる」と思っていただけるように努めています。
どのような物理療法機器をお使いですか?また、どのような理由でお選びになられたのでしょうか?
超⾳波治療器や電気刺激装置など、さまざまな刺激を与えられる機器を活⽤しています。基本的に⼿技だけではなく、いろいろな刺激を⼊れた後、運動療法に展開しています。⼿技では届かないところに届いたり、刺激の⼤きさを調節して患部やその周辺に良い変化を与えたりできることが物理療法機器を導⼊している⼤きな理由です。
導⼊して良かった点はありますか?
伊藤超短波さんの担当者が製品導⼊後に研修を行ってくれて、実際の使い⽅と効果をセットで紹介してくれるのでありがたいです。私たちも⼤学や専⾨学校で習ってきてそれなりに効果は知っていますが、実際に変化を⽬の当たりにすると「こんなに違うのか!」と感動します。超⾳波も単に温めるだけでなく患部を両側から挟み込んで当てることで、筋⾁の緊張が緩む速度の違いを⾒られたりするので、実感を伴って理解できます。若いスタッフを筆頭に、その後の治療に好影響を与えてくれています。それから耐久性と安全性の⾼さ。毎⽇多くの患者様を治療する上で、スタッフが安⼼して使えるのは⼤きなメリットです。
先ほどお話しにあったトレーナー活動でもご活⽤いただいているのでしょうか?
全てではありませんが、物理療法機器を積極的に取り⼊れているトレーナーやスポーツチームもあります。私が以前に携わっていた野球部では、⼤会期間だけ機器をお借りしたこともありました。⼤会中は怪我をする選⼿も多いので、短期間で筋⾁を緩めたい、コンディションを良くしたいという場⾯で⼤変助かっています。トレーナー活動の現場で得た効果や知識を、当院で⾏うリハビリテーションに還元することもあります。スポーツの現場で効果があったものを患者様に試してみたり、患者様への治療で良かったものをスポーツ選⼿に試してみたりと、物理療法機器は両⽅にまたがって活⽤できるので使い勝⼿の良さを感じています。運動機能が低下してくるご⾼齢者の⽅に対する知識や経験が、スポーツ選⼿が怪我で運動できない時の対処法に活かせることもありますし、逆もまた然り。さらに、同じ機器でもそれぞれの状態によって強度や使い⽅も変わってくるので、セラピストの⼒量を⾼める上でも⼤いに役⽴っています。
患者様の評判はいかがですか?
筋⾁の⽀配神経に⽴体動態波で刺激を与えた際に、「⼒が⼊りやすくなった」や「軽く感じるようになった」という声はよく聞きます。これはエネルギーが筋⾁の奥の⽅まで届いている結果の表れだと思います。リハビリテーションルームで身体を動かしてもらっても、パフォーマンスの向上につながっていることが分かります。
最後に、弊社や物理療法機器に期待することはありますか?
これからも他の現場で使ってみた上での効果や、新しい使い⽅があればどんどん教えていただきたいです。私たちもいろいろ試した結果をフィードバックして、お互いに協⼒しながら患者様にとってより良い物理療法を提供していきたいと思います。
PROFILE
関根 康浩 理学療法士
2010年新潟医療福祉大学理学療法学科卒業。2009年同法人のクリニックに実習で来た際、「原因追及」する姿勢に惹かれ入職を決意。3年目から副主任を経験し、同グループクリニックや回復期病院のリハビリテーションを経験。並行して大学バドミントン・高校野球強豪校のトレーナーチーフを歴任。現在は、4診療所のリハビリ科を束ねる統括科長として勤務。「熱心」をモットーに、患者様や選手に向き合っている。
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